今後15年間で、英国におけるBESS(バッテリーエネルギー貯蔵システム)の総設置容量は4GWから50GW超へと増加すると予測されており、これは再生可能エネルギー導入容量のおよそ3分の1に相当します。設置されるエネルギー容量の増加率はさらに急激で、5.7GWhから225GWhへと拡大し、長時間稼働のバッテリーが導入されることで加速します。

本記事では、異なる稼働時間を持つバッテリーへの投資判断の変化や、導入ペースにおける現実的な制約について解説します。
本記事はGB BESS Outlookシリーズ第4弾であり、前回の記事で紹介したビジネスケースに基づき、バッテリーエネルギー貯蔵容量がどのように拡大するかを考察します。これまでにも、バッテリーが参入する主要市場や、収益最大化のための最適化手法についても解説してきました。これらの内容はエグゼクティブサマリーでまとめています。
2028年までに14GWの新規バッテリー容量が導入予定
短期的には、ModoのGBバッテリーパイプラインレポートが中心シナリオにおけるバッテリー導入量を示しています。このパイプラインは、現在開発中でキャパシティマーケットまたはパスファインダー契約を持つバッテリーを基にしており、今後3年以内に運用を開始する必要があります。
現在、英国で最大のバッテリー(出力ベース)は100MWですが、今後4年間のパイプライン14GWのうち、半数以上が200MW以上の大型システムとなっています。




