2024年5月、バッテリーエネルギー貯蔵のバランシングメカニズム利用率が、2023年11月以来初めて減少し、バッテリーのインメリットディスパッチ率は9.6%まで低下しました。これは、競争力のある価格設定時にコントロールルームがバッテリーをどれだけ活用したかを示す指標です。スキップ率と似ていますが、ディスパッチされた量も考慮されます。
この記事では、インメリットディスパッチ率の計算方法と、なぜBids(入札)とOffers(売却)で異なる動きを示すのかを解説します。

インメリットディスパッチ率は、バランシングメカニズムにおけるバッテリーの活用度を示す指標です。これは、ディスパッチされたバッテリー量の合計を、その30分間で最も高価なバランシングアクションより安く価格設定されたバッテリーの利用可能量で割って算出されます。
5月はインメリットディスパッチ率がOffers側へシフト
バッテリー全体のインメリットディスパッチ率は、4月の11.0%から5月には9.6%へ低下し、BidsとOffersのディスパッチ量もともに12%減少しました。しかし、BidsとOffersを分けて見ると、5月はOffersのインメリットディスパッチ率が上昇しています。
Offersのインメリットディスパッチ率は4月の8.9%から5月には11.1%へ上昇し、一方でBidのインメリットディスパッチ率は10.6%から8.0%へ下落しました。





