先週(5月13日から19日まで)のバッテリーエネルギー貯蔵収益は、1MWあたり1日260ドルと暫定的に推定されています。これは年換算で約95,000ドル/MWに相当します。

今年の累計バッテリーエネルギー貯蔵収益(前年同時期比56%増)については、最新のQuick Takeをご覧ください。
グリッド状況とバッテリーエネルギー貯蔵の出力
風力・太陽光発電の発電量が頻繁に減少したため、リアルタイム価格は夜間に100ドル/MWhを超える価格高騰を記録しました。
5月13日朝には、488ドル/MWhまで急騰し、週平均の20倍以上となりました。これは以下の要因が考えられます:
- 夜間の風力発電量の低下、
- 大規模発電設備の停止、
- 朝の太陽光発電の立ち上がり前であったこと。

このような変動の大きいグリッド状況と日々の価格高騰により、バッテリーは夜間に大量の電力を供給しました。週を通じて純出力量が4回1GWに達し、5月17日夜にはバッテリー放電量が1,533MWにピークを迎えました。

バッテリーエネルギー貯蔵システムの収益機会
収益機会としては、週平均のリアルタイム価格差は87ドル/MWhでした。また、週の中でも大きな差があり、5月13日の平均リアルタイム価格は5月19日の10倍でした。

週を通したデイアヘッド価格差は、リアルタイム価格差の平均のほぼ3倍で、5月17日には655ドル/MWhまで拡大しました。

ERCOTのContingency Reserve Service(ECRS)およびNon-Spinning Reserveの決済価格は、週を通じてデイアヘッド価格とほぼ一致していました。
また、バッテリーエネルギー貯蔵が主導するRegulation UpやResponse Reserve(RRS)よりも約1.6倍高い水準でした。これは2週間前(4月29日〜5月5日)の3倍からは低下していますが、これらサービスに飽和の兆しが見られることを示しています。
ただし、5月17日には供給逼迫の可能性を前に、ECRS、RRS、Regulation Up、Non-Spinのすべての決済価格がデイアヘッド価格とほぼ一致しました。

これまでのエネルギー貯蔵収益のまとめもご覧ください
注意:ERCOTの市場データ公開には60日間の遅れがあるため、本記事の収益数値は暫定的な推定値であり、変更される可能性があります。
これらの推定値は、実際の収益と異なる場合があるため、金融や投資判断の根拠としないようご注意ください。




