ERCOT市場見通しレポート - 2025年第4四半期
ERCOTの電力市場は、構造的変革の10年の真っただ中にあります。風力発電に始まり、現在は太陽光や蓄電池の導入拡大によって、この変化は卸売価格の形成をすでに大きく変えています。需要の増加、連邦政策による設備拡大、そして蓄電池の継続的な拡大が、価格の水準や形状だけでなく、地域や技術ごとにどこで価値が生まれるかも再構築しています。
税制優遇措置はこの転換を促す大きな原動力であり、OBBBAが次の段階を加速させています。インフレ抑制法(IRA)の税額控除の有効期限が風力・太陽光で前倒しされることで、数年分の開発計画が短期間の建設ラッシュに凝縮され、2026~2028年に新たな再生可能エネルギー容量が前倒しで導入されます。その後、インセンティブの終了と案件パイプラインの縮小により、2020年代後半には導入の停滞期が訪れます。急速な需要増加と相まって、この需給バランスの崩れが今後の価格推移の主な要因となります。
その結果、日々の価格差が拡大し、TB2は2028年に11万ドル/MW年を超えてピークを迎えます。次の新規導入の波が到来するまで市場はさらに逼迫し、2033年には一時的に24時間卸売価格が115ドル/MWhを上回ります。2040年代後半にはTB2スプレッドが5万ドル/MW年程度で安定し、日々の価格形状は現在とは根本的に異なるものとなります。
本記事では、Modo EnergyによるERCOTの基礎市場見通し(2025年第4四半期時点)を2050年まで解説します。
エグゼクティブサマリー
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