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2030年までにMISOのBESS導入量はどれくらいになるのか?

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2030年までにMISOのBESS導入量はどれくらいになるのか?

MISOは現在784MWの運用中BESSを有しており、インターコネクションキューには49GWが並んでいます。過去の完了率やプロジェクト遅延を考慮すると、Modo Energyは2030年までに2〜5GWが稼働すると予測しています。開発はMISOノースに集中しており、ミシガン州とイリノイ州が最大のパイプラインシェアを持っています。

主なポイント

  • MISOは2030年までにBESSの基盤として2GW、上限で5GWの設置容量を持つ見込みです。これは現在の3〜6倍の成長ですが、49GWのキューのうち4〜10%に過ぎません。
  • MISOノースが新規容量の大半を獲得する見込みです。ミシガン州とイリノイ州がパイプラインの88%を占めています。
  • 2030年を目指す開発者は2026年までにフェーズ3をクリアする必要があります。MISOで完了したすべてのBESSプロジェクトは、商業運転開始予定日を中央値で36か月遅れています。

Modo Energyは2030年までに2〜5GWのBESSを予測

MISOのキューに過去の完了率を適用すると、2030年までに2〜5GWとなります。BESSの生存率は全燃料種中最低の5.9%で、全燃料平均の22%を大きく下回っています。

Modo Energyは、MISOのインターコネクションキューにある3,701件(657GW)の全プロジェクトを分析し、この予測を算出しました。分析は、撤回済・アクティブ・完了済すべての燃料種のプロジェクトを対象としています。

この予測はタイミングも考慮しています。MISOで完了したすべてのBESSプロジェクトは、当初の商業運転開始日を遅れています。中央値の遅延は36か月です。現在のキューのうち、44%(21GW)のみが一般的な遅延を経ても2030年までに稼働できる元々の予定日を持っています。そのため、2028年以降の予定日のプロジェクトは2031年以降にずれ込む可能性があります。

ベースケース(2GW)は、このタイミング調整済みのプールにBESS固有の生存率を適用したものです。上限値(5GW)は、DPP改革が進むことでBESSの実行率が市場標準に近づくと仮定しています。


MISOのキューにはどれほどのBESS容量があるか?

MISOのBESSキューは全ての調査段階を合わせて49GWにのぼります。ただし、その多くは開発初期段階に集中しています。

この合計のうち、22GWはまだ調査サイクルに割り当てられていません。さらに8GWが「調査未着手」カテゴリにあります。フェーズ1とフェーズ2は合わせて16GWを占め、MISOのDPP(決定的計画プロセス)下でアクティブな調査が進んでいます。

フェーズ3に到達したか、発電機接続契約(GIA)を締結したのは9GWのみです。信頼できる短期的なパイプラインは、見出しの数字よりも80%小さい規模です。


MISOのBESSパイプラインはどこに集中しているか?

MISOノースはキューにあるBESS容量の88%を占めています。MISOサウスは12%です。この偏りは今後の競争環境に影響を与えるでしょう。

ミシガン州とイリノイ州が最大のパイプラインシェアを持っています。これらの州は、卸電力価格の変動性、制約された送電インターフェースへの近接性、州レベルのクリーンエネルギー政策の恩恵を受けています。

MISOサウスのパイプラインが限定的なのは、地域の優先事項を反映しています。南部の電力会社は、ERASプログラムを通じて主に天然ガスに注力しており、単独型蓄電は少ない状況です。また、インバータベース資源の普及率が低いため、裁定取引のシグナルも弱いです。MISO全体では、ERCOT、CAISO、PJMと比べてマーチャント型の活動も限定的です。

この集中は、機会とリスクの両方を生み出します。イリノイ州やミシガン州で早期にポジションを取った開発者は有利な市場環境を享受できますが、競争も激化しています。一方、MISOサウスを狙う場合はキューの混雑が少ないものの、価格シグナルが弱いという課題があります。


運用中のBESSで主導する州は?

MISOで運用中のBESSは34プロジェクト、合計784MWです。参考までに、ERCOTは14GW、CAISOは13GWとなっています。

インディアナ州が8プロジェクトで337MWと最大シェアを持ちます。次いでウィスコンシン州が281MW、ミシガン州が115MWです。
一方、MISOサウスは運用中BESS容量のわずか2%にとどまります。アーカンソー州が16MWを占め、南部の他地域ではほとんど活動がありません。


新たなBESS容量はいつ稼働するのか?

提案された商業運転開始日(COD)では、2028年がBESS新設の最大の波となっています。しかし、普遍的な遅延傾向により、当初の目標通りに稼働するプロジェクトは少数となる見込みです。

2025年の新設は、MISOにおけるBESS本格導入の初年度となりました。1年間で蓄電池容量は176MWから784MWへと366%増加しました。

MISOの導入は、ユーティリティ主導のパイロットからMISOノースでの集中パイプライン開発へとシフトしています。そのため、2028〜2030年のCODを目指す開発者にとっては、ウィンドウが狭まっています。2026年にフェーズ3をクリアするプロジェクトが、マーチャントBESS経済性のベンチマークとなるでしょう。


開発者にとっての意味は?

上限の5GWであっても、2030年時点でMISOのピーク需要130GWの4%に過ぎません。ただし、BESSは定格出力以上の信頼性向上効果を持っています。蓄電池は需給逼迫時の急速な出力調整、再生可能エネルギーの出力抑制吸収、送電インターフェースの混雑緩和などで重要な役割を果たします。

今後の戦略は、MISOノースでのキューポジション確保、2026年までのフェーズ3クリア、3年の遅延を見越した計画です。5.9%というBESSの完了率は、DPP改革がマーチャント型蓄電導入の根本的な障壁をまだ解決していないことを示しています。