11月2日(木)、新しい持続的オークション機能(EAC)プラットフォームを利用した初めてのオークションが開催され、11月3日(金)に周波数応答サービスが提供されます。この日以降、ダイナミックFFRの廃止とともに、すべての周波数応答サービスはEACを通じて調達されることになります。
National Grid ESOは、10月18日に更新されたサービス規約を公開しました。詳細はこちらをご覧ください。
EACの導入により、他にも新しい結果ファイルやパフォーマンス監視ルールなどの変更が行われます。それでは、11月2日からどのような変更が予定されているのでしょうか?

すべての動的周波数応答サービスのための単一オークション
提供者は、両方向で複数の周波数応答サービスに同時に入札・提供できるようになります。つまり、参加者はダイナミック・コンテインメント、ダイナミック・モデレーション、ダイナミック・レギュレーションを同時に提供できるということです。この新しいバスケット方式による入札の仕組みについては、こちらで詳しく説明されています。
参加者は、Go-Liveの時点から3つの動的周波数応答サービスを含むバスケットを提出できるため、金曜日には初めての分割納入が見られるかもしれません。
オークション結果は新しいポータルで提供
EACデータポータルへのアクセスは2023年10月31日(火)から可能です。EACオークションの結果は11月2日(木)から利用可能となります。これらのファイルの大きな変更点は、すべてのデータセットからEFAブロックへの特定の言及が削除されたことです。今後は各行が開始・終了のタイムスタンプのみで定義されます。
ポータルには以下のファイルが含まれます:
EAC ESO Sell Orders 2023-2024
これは市場参加者からのすべての売り注文(入札)の詳細を含み、「DC, DR & DM Block Orders Master Data 2021-2023」データセットに最も近いものです。
各バスケットについて、サービス量(MW単位の容量)、価格、受諾状況などの通常の詳細が記載されます。結果には、注文種別(親、子、代替子)や、それに対応する受諾比率など、バスケット入札プロセスに関する情報も含まれます。また、売り注文が却下された場合は、理由コードも記載されます。

新システムで許可される入札組み合わせが増えたため、1つの決済期間あたりのデータ行数は300未満から4,500超へと大幅に増加し、結果ファイルも大きくなっています。最近の模擬オークションの例は、こちらで期間限定公開されています。
EAC ESO Results Summary 2023-2024
これは各サービス・期間ごとの成立数量と成立価格を含みます。「DC, DR & DM Results Summary Master Data 2021-2023」データセットの代替となります。

最近の模擬オークションの例は、こちらで期間限定公開されています。
EAC ESO Buy Orders 2023-2024
これは、各サービス・期間ごとに調達された量に対してNational Grid ESOが支払う目標値、受諾状況、却下理由コードなどを含みます。「DC, DR & DM Linear Orders Master Data 2021-2023」データセットの代替です。

最近の模擬オークションの例は、こちらで期間限定公開されています。
EAC ESO Results By Unit 2023-2024
これは各サービス・期間ごとに、受諾された各ユニットの成立数量と成立価格を含みます。「DC, DR & DM Results By Unit Master Data 2021-2023」データセットの代替です。

最近の模擬オークションの例は、こちらで期間限定公開されています。
毎日の決済日後にはデイリーオークションレポートが提供されます。また、受諾されなかった各売り注文には理由コードが記載されます。
参加者は周波数応答サービスでマイナス価格の入札が可能に
今回初めて、参加者はオークションでマイナス価格を提示できるようになります。ダイナミック・レギュレーション・ハイのようなサービスでは、有利になる場合もあります。 EACでの入札価格は、£-20/MW/時が下限、£999/MW/時が上限となります。
周波数応答の支払いとパフォーマンス監視も更新
マイナス価格の導入に伴い、パフォーマンス監視や支払い計算方法も更新されました。決済調整価格(実質的にはパフォーマンス不足に対するペナルティ)と、最低調整価格(初期値は£1/MW/時の固定値)が導入されています。

市場成立価格が£1/MW/時を超える場合は、パフォーマンスペナルティは通常通り計算されます。支払いは契約額を基準に、パフォーマンス監視による「K」係数で調整されます。
市場成立価格が£1/MW/時未満(マイナスを含む)の場合は、パフォーマンスペナルティはその期間のユニットのK係数で調整された固定£1/MW/時となります。




