01 November 2024

イギリスにおけるバッテリーによる炭素排出量削減

Written by:

イギリスにおけるバッテリーによる炭素排出量削減

要約

  • イギリスのバッテリーエネルギー貯蔵は2023年に95万トンの炭素排出を削減し、2024年にはさらに50%増加する見込みです。
  • 慣性管理による削減は、NESOがグリッドの慣性要件を引き下げたことで、バッテリーによる炭素削減全体の60%を占めるようになりました。
  • バッテリーによる卸売取引が炭素削減の主要な要因となり、周波数応答による排出を相殺しています。

Modo Energyのリサーチ購読者は、さらに以下の内容もご覧いただけます:

  • Dynamic Containment Lowが全周波数応答サービスの中で最も高い炭素削減効果を持つ理由。
  • Richborough Energy Park 2とMinety Upperが排出削減で市場をリードしている理由。
  • 卸売エネルギーの輸入・輸出が、さまざまな最適化戦略における純炭素削減にどう影響するか。

Modo Energyのリサーチをすべてご覧いただくには、こちらからチームメンバーと面談予約をしてください。

レポートの概要を動画でご覧いただけます。

はじめに

2023年、イギリスのバッテリーエネルギー貯蔵システムは95万トンの炭素排出を削減しました。今年はさらに50%増加する見込みです。これは、バッテリーによる削減量がニューヨークからロサンゼルスまで車で132万回往復した場合の排出量に相当します。

本記事では、2021年以降バッテリーによって削減された炭素量と、その内訳について解説します。これらの数値や前提条件の詳細な計算方法については、こちらの方法論記事をご覧ください。

2024年、バッテリーは電力部門の炭素排出量の4%を削減

電力部門は産業用・住宅用・農村用など大規模な電力生産を担っています。2023年、バッテリーエネルギー貯蔵による炭素削減は電力部門全体の2.2%を相殺しました。2024年8月31日までのデータでは、これがほぼ倍増し4.1%となっています。

Download

Get full access to Modo Energy Research

Already a subscriber?