2023年第4四半期、グレートブリテンでは420MWの新たなバッテリー蓄電容量が商業運転を開始しました。これは第3四半期から13%の増加となり、2023年末時点でグレートブリテンのグリッド規模のバッテリー蓄電容量は3.5GW、4.6GWhに達しました。
- 新規稼働サイト:8つの新規サイトが稼働を開始しました。この中にはHarmony Energy Income TrustとSosteneo Fundによる2つの大規模な99MWプロジェクトが含まれています。
- 2時間システムの優勢:新規容量の64%を占める6つのバッテリーが2時間の運転時間を持っています。これにより、グレートブリテンのバッテリー蓄電の平均運転時間は1.3時間となりました。
- プロジェクトの遅延:EPC企業の閉鎖やグリッド接続の課題により、プロジェクトは引き続き遅延しています。これらの課題は徐々に解消されつつありますが、約1GWの想定容量が2024年に繰り越されました。
- 2024年第1四半期の見通し:2024年第1四半期には850MWの容量が予定されています。しかし、過去の導入ペースを踏まえると、実際に稼働する新規容量は400〜600MWになると予想されます。
バッテリー蓄電容量の過去最大の増加
第4四半期は、グレートブリテンにおけるバッテリー稼働容量の四半期ごとの増加として過去最大となりました。これは2023年第2四半期の413MWという従来の記録を上回ります。2023年には合計1.5GWの新規容量が追加され、1年間で最大のバッテリー容量追加となりました。

本記事では、「バッテリー蓄電のパイプライン」や「導入予測」について言及します。
- パイプライン:2026年までにグレートブリテンで建設予定の資産リスト。各資産には商業運転開始が見込まれる四半期が設定されています。
- 予測:過去四半期の新規容量導入ペースに基づき、どれだけの容量が稼働するかを計算したものです。
パイプラインのうち1.2GWが第4四半期に稼働予定で、さらに111MWが前四半期から遅延していました。しかし、過去の導入実績からは250〜500MWが実際に稼働すると予測されていました。実際に稼働した420MWはこの範囲の上限に位置しますが、今後も稼働待ちのプロジェクトが残っています。
2023年の各四半期平均で383MWのバッテリー蓄電容量が商業運転を開始しました。これは2022年の四半期平均166MWの2倍以上です。
8つのサイトが商業運転を開始
2023年10月から12月の間に、グレートブリテンでは8つのサイトが商業運転を開始しました。2023年には7MW以上のバッテリーが合計36基稼働し、年末時点で稼働中のサイトは110か所となりました。




