要約
- 2024年8月、バランシングメカニズムにおいてバッテリーのディスパッチ量が過去最高を記録し、81GWhのバッテリー容量が指示され、そのうち73GWhがオープンバランシングプラットフォーム(OBP)を通じて実行されました。
- ESOはQuick ReserveをOBPに統合しており、2024年12月の最初のオークションで最低300MWのバッテリー容量が調達される予定です。
- 制約管理やディスパッチアルゴリズムのアップデートが計画されており、より大きなバッテリー指示やバランシングメカニズムへの効率的な参加が可能となる見込みです。
Modo Energyのリサーチ購読者は、次の内容もご覧いただけます:
- OBPのアップデートによって無効となるディスパッチ指示が大幅に減少し、バッテリーの活用効率が向上した理由。
- 今後のシステム変更により、バッテリーがバランシングメカニズムでより高い出力の入札・オファーを提供できる可能性。
- ESOの2025年ロードマップにより、BMサービスと非BMサービスが単一プラットフォームに統合され、市場運用が効率化される方法。
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はじめに
2024年9月26日(木)、ESOは四半期ごとのバランシングプログラム最新情報ウェビナーを開催しました。本ウェビナーでは、過去3か月間にバランシングプログラムで実施された変更点や改善点が振り返られました。
ウェビナーでは、オープンバランシングプラットフォーム(OBP)を通じてバランシングメカニズムにおけるバッテリーや小規模BMUの利用が増加し、ディスパッチ量が拡大したことが紹介されました。
また、OBPやその他システムの今後の変更点についても説明され、全体最適化を目指す取り組みとして、制約管理ツールの改善やナショナルオプティマイザーの開発、エネルギー予測のアップデートや風力発電予測の進捗も詳しく解説されました。
今後12か月間の詳細なロードマップは記事の最後でご覧いただけます。
6月以降のバランシングシステムの改善点
6月の前回更新以降、ESOはバランシングメカニズムのさまざまな側面で進展を見せています。
OBPでバッテリー利用が過去最高を記録
8月には、OBPを通じて指示されたバッテリー容量および記録上最大のバッテリー容量が観測されました。8月、コントロールルームは81GWhのバッテリー容量をディスパッチし、そのうち73GWhがOBP経由で実行されました。




