2024年3月11日、バッテリーエネルギー貯蔵システムがバランシングメカニズム内でエネルギーの利用可能性を伝達する方法が変更されました。これは、バッテリーがより長時間ディスパッチされることを可能にする「30分ルール」への移行によるものです。
これまで、バッテリーのディスパッチは「15分ルール」により、実質的に15分間に制限されていました。これは、コントロールルームがシステムの充電状態（MELおよびMIL）について確認するデータによるものです。3月11日から2週間の移行期間を経て、このルールは「30分ルール」へと変更され、3月25日以降、すべての提出は「30分ルール」に従う必要があります。
では、バランシングメカニズムにおけるバッテリーの利用方法にはどのような影響があったのでしょうか？
- バッテリーのディスパッチ時間が長くなっており、移行期間中は12%が15分超となりました。
- これらの長時間ディスパッチは一括ディスパッチではなく手動で指示されていました。3月25日以降は、ほとんどの指示が再び一括ディスパッチで行われます。
- バランシングメカニズムにおけるバッテリーの総ディスパッチ量は、まだ増加していません。
- スコットランドのバッテリーが、システムによるフラグ付きアクションの多さから、15分超のディスパッチを最も多く受けています。
- 期間中の全バランシングメカニズム量の82%が30分以上の指示によるもので、そのうち62%がシステムフラグ付きです。
ディスパッチは平均して長くなったが、1月の水準にはまだ及ばず
3月11日以降、ディスパッチの平均時間は8.1分となり、直前2週間の6.5分から伸びました。これは1月にバッテリー向け一括ディスパッチが開始されて以降、最も長い平均ディスパッチ時間です。
一括ディスパッチへの変更により、バッテリーのディスパッチ平均時間は50%以上短縮されました。これは、ほとんどが1分間という非常に短いディスパッチが増えたためです。
移行期間開始後（実際にはその前日から）、15分を超える指示が増加し始めました。
バランシングメカニズムの一部アクションは、変更前でも15分を超えていました。主な理由は、データや指示のエラー、またはバルクディスパッチが申告された利用可能エネルギーの範囲内で長時間ディスパッチを送ることができるためです。例えば、50MW利用可能と申告し、5MWの指示を受ける場合などです。
バッテリーのディスパッチ長の分布は進化し続けている
一括ディスパッチ導入により、バッテリーへのディスパッチの種類は大きく変化しました。指示数は4倍になりましたが、3分の1は1分間の指示であったため、BMディスパッチの平均長が短縮されました。
30分ルールへの移行期間中、1分間の指示の割合は減少し、12%が15分超となり、20分ディスパッチも多く見られました。これらは全バッテリーディスパッチの3%を占めます。
この分布は、指示方法の違いを反映しています。3月11日以前は、ほとんどが一括ディスパッチツールによるもので、多くの1分ディスパッチが発生し、従来の5分刻みの区切りに沿わないものもありました。
移行期間中は従来の手動ツールで長時間指示が出され、20分ちょうどの指示が多く、1分指示が減少しました。3月25日以降は、ほぼすべてのバッテリー指示が再び一括ディスパッチで発行されています。
エネルギーベースで見ると、15分超のディスパッチは現在バッテリーBM量の25%を占めており、2月1日以降の期間の8%から増加しています。ただし、バッテリー全体のディスパッチ量はまだ増加していません。
バランシングリザーブ契約によるディスパッチ時間への影響はまだ現れていない
30分ルール導入の主な要因の一つは、3月13日に開始されたバランシングリザーブです。これは契約者に最大30分間の応答を求めており、従来のデータではこの可用性が保証できませんでした。
